知っている、この感覚。心が反応し、ちょっとした言葉の端々が好きなことばたち

f:id:tomotomy:20170622192831j:image

 

"海はただそこにあるだけで
いともたやすくあなたをやすらかにする。

朝、目覚めると、
波は「語りかけ」、
飛び跳ね、
あなたを楽しませる。

太陽はしずしずとのぼり、
海のおもてに輝く。

そのとき人の魂は
人間世界のすべてを忘れ、
ただ太陽のきらめきを見つめる。

喜びが火のごとく湧きあがり、
夢はこの至高の美、
生命の書と生命の叡智を感知する。

海は人を虚栄の夢から目覚めさせ、
いともたやすく多くの意識を誕生させる。

海は広い。
だが人間の心はさらに広大無辺だ。

人間の叡智に限りはなく、
すべての哲人の哲学をもってしても
それを満たすことはできない。

太陽が海の向こうに沈みゆき、
その光線がきらめきを放つとき、
もうひとつの至高の美が立ち現れる。

この光線のきらめきを
享受し味わう力を持つのは誰か?

このきらめきは
人の魂を温め、
抱擁し、
健やかさをもって包み励ます。

しずしずと太陽が山の背に沈むとき、
人の魂はこの光線を惜しみ、
しばし悲嘆にくれる。

光は去っていく。... "

-Ringing Cedars of Russia